湖の奥

もう戻れないくらいこじらせた三峰結華Pである

『【NOT≠EQUAL】三峰結華』に心臓を貫かれた思いをした話

【NOT≠EQUAL】三峰結華

初めまして

初めまして、三峰結華Pをしています「しょうぐん」です。

普段はTwitterで駄文を垂れ流しています。

シャニマスでもこじらせてくるアイドルの三峰結華ですが、中でもかなりこじらせている三峰結華Pをやってます。

「あまりに素晴らしいコミュを語りたいけど、Twitterだとネタバレになりそうで怖い…」

ってことで、ブログを開設いたしました。

挨拶はそこそこにして、2019年8月31日に更新された【NOT≠EQUAL】三峰結華について、自分なりに思ったことを書いていきます。

ネタバレしかないので、注意です。

 

多くの三峰Pはドキッとしたかもしれない

今回のSSRが実装されることが発表されたのは、2019年8月18日に開催された「アソビストア presents THE IDOLM@STER SHINY COLORS SUMMER PARTY 2019」(以下、サマパ)の夜の部でした。

この時に、ガシャ名「期間限定 空/海を背負う歯車 結華・樹里スタンプガシャ」とカードのシルエットが公開されました。

とうとう、三峰結華が限定で来る……

って意味でもかなりドキッとしましたよね。

でも、衝撃的だったのがシルエットで公開されたイラストが、髪を下ろしているということ。そしてキャップも被ってない。

普段のヘアスタイルはツインテールが多くキャップを着用している事が多い結華にとって、髪を下ろしている姿はレアな部類。興奮を隠せない。

 

そして、迎えた8月31日。

イラストが完全に公開されました。

なんと、眼鏡もかけてない(正しくは首からかけている)じゃないか。

髪は下ろしているわ、キャップは被っていないわ、眼鏡をかけていないわ…

三峰結華のトレードマークでもある、「ツインテ」「キャップ」「眼鏡」が描かれていないなんて。

思わず「普段の結華っぽくないな」って。

そう思った三峰結華Pの同僚は多いと思います。

 

 コミュはそんなプロデューサーの一言をきっかけに、展開していくことになります。

 「……なんか、結華じゃないみたいだな」

「──ほら、今日はメガネもかけてないし、髪も下ろしてるだろ?」

「そうやって、その日の格好で雰囲気が変わるのは結華の強みだよなぁ」

 つい、こんなことを言ってしまうプロデューサー。

その通りです、私も思いましたから。

でもそれに対して、三峰結華は、彼女は、思い悩んでいくことになります。

ドキッとしました。

サマパでシルエットを公開して、三峰結華っぽくないなって。

そしてイラストが完全に公開されて、さらに三峰結華っぽくないなって。

ずっと思ってましたから。

もはや、運営が「三峰結華っぽくない」ってずっと思わせに来ていたんじゃないかって思うくらいに。

周りのPと「今回の三峰結華は三峰結華っぽくない」って何度話したことか。

まさか、この第一印象が三峰結華という一人の「アイドル」そして「少女」を思い詰め、悩ませていくことになるなんて当時は思ってもいませんでしたね。

だからドキッとしたんです。同僚の三峰Pの方々もそうだと思います、そうですよね?たぶん、少なくとも私はそうでした。

でもまあ、ドキッとするのは限定だからってのもあるとは思いますが…

初見での解釈

初見では表面的な解釈をしていました。

一応こんな感じかなって初見で思ったことを書いていきます。

細かいストーリーとかはこの後で詳しく書きますので、ざっとだけ。

 

 「……なんか、結華じゃないみたいだな」

この言葉を受けた結華は、「普段の「ツインテ」「キャップ」「眼鏡」の三(峰)種の神器が無いってことは、それは「アイドル」の三峰結華ではなくなってしまうのではないか?」と悩んでしまう。

つまり、アイドル三峰結華の構成条件に「ツインテ」「キャップ」「眼鏡」が必要なのかと悩んでしまった。

トレードマークとしての三種の神器が自分をアイドルたらしめている。

それがなくなった時、三峰結華はアイドルではなくなってしまう。

そう思ってしまった。

 

その後「結華」って呼ばないでって、Pに言った理由は、「結華」って呼ぶことを許しているのは、「アイドルとプロデューサー」という関係性であるから許しているのであって、その関係性が崩れたら、下の名前で呼ぶのは自分の守りたい部分に入り込まれてしまう気がして許せなかった。

 

その後、逃げるようにして事務所を去り、自分自身のアイドル像とは何か、自分の立ち位置とは何かを悩む場面。

Pはひたすら探し回って、三峰結華を見つける。その理由が、「担当アイドルがどこにいても悩んでいるときは話をしなくてはならない」だった。

結華にとってPのその発言は、「自分自身のトレードマークであるキャップや眼鏡が無くても、それはアイドルとしての三峰結華に変わりはないし、その枠組みが変わることはない」という事実を認識ができる発言であった。

だから通常営業に戻った。

つまり、「ツインテと眼鏡、キャップ≠三峰結華
だからNOT≠EQUALというタイトルである。

単なる眼鏡っ娘じゃないぞ。ってことを言いたいのかなって思った。

スカイツリーで出会った女の子にPを紹介するときに「お仕事を助けてくれる大切な人、大切なパートナー」と紹介したのは
自分がアイドルとしていられる、その定義となるのがプロデューサーだからである。

 

甘すぎる!!

見返してて、自分で腹がたった。

まさかの10連で引けたという奇跡に踊らされてたんだと思う。だからマトモに解釈も出来なかった。

三峰結華は日々のファッションくらいで、自分のアイデンティティを揺るがすことはしないし、そんな都合良い解釈でまとめられるほど、明快な性格をしていない。(褒めてます)

それに散りばめられたモノローグの意味すら回収できてない。ダメだこれ。

 

というわけで、2時間くらいかけてじっくりとコミュを読み直しました。

 

そして考えた解釈

冷静になって読み直しました。

胃がキリキリするようなコミュを何度も読み直しました、翌日はお腹が一日中痛かった。

これが間違いなのだとしたら

 「……なんか、結華じゃないみたいだな」

「──ほら、今日はメガネもかけてないし、髪も下ろしてるだろ?」

「そうやって、その日の格好で雰囲気が変わるのは結華の強みだよなぁ」

この一言に三峰結華は深いショックを受けます。

「──①私が、②私に見えないのなら」

「あなたの隣にいる①私は

 今、どんなふうに見えてるんだろう……?」

「──なんて」

「……こんなこと気づかなければよかったのに」

①の私は「三峰結華」、②のわたしは「アイドル三峰結華」を指すと考えます。

もし、アイドル三峰結華として見られていなくて、プライベートな関係として見られているのならば、それはどういうこと?って悩んでいるのでしょう。

もしかして、「アイドルとプロデューサー」という関係性を変えてしまうようなプライベートな関係へと変わってしまっているかもしれない。

 「……なんか、結華じゃないみたいだな」という一言から、上記のことを三峰結華は思ったんだと思います。

 

「でも私、勘違いだけはしたくない……」

勘違いとは。ここはほんとに悩んだ。

でも、多分こういうことなんだと思う。

アイドルとプロデューサーの関係性、この関係について変わってしまう勘違いとは。

「恋愛感情」

正直、認めたくない解釈ではあった。

でもそうしないと、このコミュを読み解くことができなかった。

かねてから、彼女みたいにイチャイチャと仕掛けてくる三峰結華であったが、その一線は絶対に踏みとどまってた。

それは、Pが恋愛感情を持っていないと信じていたからだ。

でも、何気ないあの一言が変えてしまった。

もしかしたら、Pは三峰結華をアイドル三峰結華と見ていないのではないか。そしてそれを甘んじて受け入れてしまうような振る舞いをしていたのではないか。

そんな、アイドルとプロデューサーという立場から男女の関係になってしまう。そんな関係だと勘違いしてしまったら。

それだけは避けたい、だってアイドルだから。

そう思ったんだと思います。

 動点Pとの距離を求めよ

さすがプロデューサー。

担当アイドルが普段と違う雰囲気であることを見抜きます。

というか、今回は普段とあまりにも違いすぎる。様子がおかしいことを三峰結華は隠しきれていない。

「や、どうもこうもなんでもな──」

と、いつものように交わそうとするが、そんなのは通用しない。

そして、2つのお願いをしました。

「─ちゃんと! ちゃんと自分で解決するから!

 むしろ自分で落としどころ見つけなきゃいけないやつだから」

「……ごめんなさい

 もう少しだけ、時間がほしい…です……」

1つ目のお願い。時間がほしい。

一人で考えたい、相談はできないけれど。それも当然です、「もしかしてプロデューサーは私のこと好きなの?」なんて聞けません。まして、彼女の性格なら尚更です。そして、お人好しのプロデューサーがなんて答えるかなんてわかりきっています。聞いても無駄なんだって。

「……できれば

 『結華』って呼ばないでほしいなって……」

2つ目のお願いで、もうダメでした。

寂しいとかそういうことじゃなくて、言葉に言い表すのが難しいんですが、彼女にとって「名前を呼ぶ」というのは特別なことを表しているんですよね。

 

ここで、【お願い、ただの少女がいい】が脳裏をよぎります。

「三峰、普段が三峰呼びだから、

 咄嗟に下の名前で連想できる人少ないと思うんだよね」

「私としては、名前で呼んでほしいもんね──」

 名前で呼んで欲しい。かつてはそう願った彼女でした。

「結華」って呼んでも良い(極端に言うと、呼ぶことを許している)のは、「アイドルとプロデューサー」においての関係性だから。

下の名前で呼び合っても、それ以上踏み込まれないと信頼していたから、そう彼女は願ったのに。

今の状況では、これ以上踏み込まれてしまう。その危惧から彼女は『結華』って呼ばないでほしいって言ったんだと思います。

雨の中(二度目の)正解をくれた

物語は、三峰結華の代名詞、雨の日へと移ろいます。

「──臆病、ビビリ、意気地なし」

「……普段はうるさいくらいしゃべるくせして」

「こんな時ばっかり、だんまりなんだから」

自己嫌悪に陥ってしまう彼女は、答えが出せずにいた。

事務所から帰る時に、プロデューサーから声をかけられるも、噛み合わない。彼女はそのまま、何も切り出せず事務所を後にする。

そして、物語は核心へと進みます。

「──私は、アイドル

 三峰結華は、アンティーカのアイドル」

「だから、プロデューサーの隣にいる

 ……そういう枠の中にいるはずだったのに」

「もしかして、違ってしまっている?

 ずっと、そう見えないことをしてしまっていた?」

「……だとしたら──」

プロデューサーの隣にいるのは、アイドルだから。

アイドルだからプロデューサーの隣にいられる。

そういう枠(=アイドルとプロデューサー)の中にいるはずだったのに。

でも仮に、もしも、無意識的に「プロデューサーとアイドル」という枠を越えてしまうようなことをしてしまっていたら?

プロデューサーの隣にいようとするために、「イヤホンの片耳をプロデューサーにつけようとしたり」、「下の名前で呼んだり」、「自分の苦手なことを教えたり」しているのだとしたら?

そして、それが原因でプロデューサーが三峰結華に対して恋愛感情を抱いてしまっているかもしれないとしたら?

それは三峰結華にとって、最も忌むべき事態なのです。

自身がドルオタとして、アイドルが好きなアイドル三峰結華だからこそ。

仮に自分の意(=恋愛感情が自分にわずかばかり芽生えていたこと)に反したとしても、それは避けたい。

彼女はいま、「プロデューサーとアイドル」であるという確証が、プロデューサーから欲しかったんだと思います。

 

そして、雨の中プロデューサーは彼女を見つけました。

ひたすら街を走り回ってようやく彼女を見つけました。

「…なんで、そんな……

 賭けみたいになってまで、探してくれたの……?」

必死に自分を探したプロデューサーに疑問をぶつけます。

「そんなの決まってる

 プロデューサーだからだ」

「担当アイドルに心配なことがあるんだったら、

 会って、話を聞かなきゃだろ?」

「そのために必要なことはなんだってやるさ」

かっこいいですよね、当然って言ってますけど、こんなかっこいいことなかなか言えません。キザですよねー。そこが好き。

そして、彼女はそんなプロデューサーの言葉から正解を見つけます。

 「どこにいても、

 プロデューサーは三峰を見つけてくれるんだな、って」

不安が一気に晴れる瞬間です。

プロデューサーだからこそ自分を見つけてくれるんだ。

アイドル三峰結華とプロデューサーという関係性だから見つけてくれるんだ。

普通の彼氏彼女なら、たぶん面倒くさい…って突き放されちゃったり、あるいは重いから良いよって引かれちゃうような場面です。

でも、プロデューサーという立場だから、仕事だから、アイドル三峰結華を見つけに来てくれる。

そんな、「アイドルとプロデューサー」という関係性を再確認できて、彼女は通常営業へと戻ります。

そしてVo選択肢である

「それじゃあ……『結華』」

という選択肢を選ぶと名前呼びを解禁した様子も見られます。

ほんとどの選択肢も良いんだから。

やっぱり名前で呼ぶっていうのは、プロデューサーだからこその特権であって、名前で呼んでくれるのはプロデューサーとの関係を確認できて安心しているからなんだと思います。

答え:アイドル三峰結華

先程述べたことの裏付けにもなるこのタイトル。

「もう怖くない、怖がらない」

「──私たちはこれで正解って、思えるようになったから」

黒背景だったモノローグが白背景へと変わり、空模様も晴れへと移り変わります。

 「アイドル三峰結華とプロデューサー」という関係性も確信できました。

その後のイチャイチャも、まあこの関係性だからできるんでしょうね。

絶対に踏み込まれないと確信してるから、イチャイチャを演じることができる。

 

そして物語は終盤に。

ある三峰結華のファンの女の子が話しかけてきました。

「──えと、どうしたのかな……?

 ひとり? お父さんかお母さんは──」

物語の本筋とは離れますが、小さい子に話しかけられて動揺しちゃったり、すぐに両親を探したりする姿から、実は三峰結華ってちょっぴりちっちゃい子の扱いが苦手なのかなって思ったり。

「いつも応援してますっ……!

 結華ちゃんもアンティーカも大好きっ!」

応援される喜びは、アイドルを応援している側を知ってる三峰結華にとって何より嬉しい言葉でしょう。

そして、女の子は質問を投げかけます。

 「ひとつ質問したかったんだ!

 結華ちゃん、隣の人は彼氏さんなの??」

あれ、この光景、前にも見たな…

多くの人が多分そう思ったでしょう。

【それなら目をつぶりましょう】じゃん!!

まさか、いろんなカードがここに帰結してくるとは。

あのときは彼氏って言って誤魔化しました。

でも、今回は違います。

あんなに悩み抜いて、プロデューサーとアイドルとの関係性を再定義した、三峰結華にとって、しっかりと答えます。

「この人はプロデューサー

 三峰のお仕事を助けてくれる大切な人なの」

「大事な──大事な、パートナーなんだ」

もうこれ、Trueコミュだろ……泣いちゃうよ……泣いたよ。

TPOでプロデューサーって説明したってのもあると思いますが、やっぱり二人の関係性を見つめ直したら、安易に彼氏なんて言えなくなったと思うんです。

それは過去の自分に対する裏切りにもなってしまうから…

そして、女の子は帰っていきました。

すかさず、三峰結華は切り出します。

「Pたん的に、今の三峰のファン対応はどんな感じだった?」

どの選択肢を選んでも、アイドルとプロデューサーの関係性が変わることはありません。

……頼ってもいいですか?

そしてTrueENDです。正直、True級のコミュをバンバン見せられてからのTrueなので、もう何が起きても怖くなかった。はずだった。

熱を出した結華の家に、プロデューサーがお見舞いに行きます。

初めて、彼女の部屋が出てきました。

見覚えあるカメラ、キャップ。アイドルグッズもたくさんあります。いわば、彼女にとっての聖域です。他の人に踏み込ませたくないものしかない。

そんな場所にプロデューサーは訪れたのです。

しかし、長居しても悪いと何かあったら連絡してほしいと言い残し、すぐに帰ろうとするプロデューサーに、彼女はこんなことをお願いします。

「もう少しだけ、一緒に……

 おしゃべり……とか、してくれない……?」

…結華──

風邪だから、少し熱っぽいから、そう口走ってしまったのかもしれない。不安だから、寂しいから。

でも、彼女は彼女なりに、自分を出そうと頑張ってるんだと思います。

今まではわがままなんて言ってこなかった。何かあるとすぐに引いて、相手を伺い、波風を立てないように過ごしてきた。

そんな彼女が、今回の一連の悩みを解決した上で、頼ろうとしてくれているのだ。

お互いの関係性がより強固に再構築されて、頼ることが出来るようになったんだと思います。

 

そして、冷静になって少し恥ずかしがりながらもお礼を丁重に述べてくれる。お返しにとこんなことを言ってくれます。

「だからね、

 『プロデューサーが熱出したら三峰が看病してあげる♡』」

「……とかじゃなくて、さ」

「……本当に嬉しかったから、この先プロデューサーが

 熱出したりしないように、見ててあげる」

「──お礼として!」

もう何も言わなくてもいいよね。

熱を出さないようにするためには、お互いに助け合っていかないと円滑に業務はこなせない。看病という一方的な行為ではなく、双方向的な方法を彼女は取ったのである。

これは同時に、自分がアイドルとして成長を誓うことでもあるのでしょう。

もし何かあったらプロデューサーを頼るし、プロデューサーも頼ってねってことなんだと思います。

 

…と、まあこんな感じだと私は解釈しました。

気づいたら7000字以上書いてました。

これがこじらせた三峰結華Pの脳内です。

 

 

最後に

必ずしもこれが答えなんて、一切言うつもりはありません。

三峰結華は100人がプロデュースしたら、100人それぞれの解釈を持つようなアイドルだと思います。

三峰結華をプロデュースしてあげれば、あなたなりの解釈が生まれてくるはずです。

 

「面倒くさくて、重い」

そう見られがちな彼女ですが、本心をさらけ出す一歩を踏み出せない。

ある意味では普通の女の子です。

そんな女の子の成長が見られるアイドルマスターシャイニーカラーズは、もはや成長日記ですよ。なんてね。

 

そんな三峰結華を少しでも知ってもらえたなら、Pたんは幸せです。