湖の奥

もう戻れないくらいこじらせた三峰結華Pである

「あだ名」から考える三峰結華

「アイドル同士の会話」追加

アップデート

2020年5月29日、シャニマスに新たなボイスがアップデートに伴い実装された。

アニメモード時に、ホーム画面に設定されているアイドルによって「アイドル同士の会話」が発生するようになりました!

ホーム画面をアニメモードかつ2人以上設定した際に、アイドル同士がコミュニケーションを取るという内容である。 

ノクチルのメンバーと一部のアイドルを会話を除く、全342パターンのボイスが新規追加された。ノクチルに関しては、新型コロナウイルスによる収録延期の影響等も考えられるが、他ユニットとの交流(=ユニット越境コミュ)イベントがまだ実装されていない点から見送られたとも考えられる。

意外なアイドルたちの交流を楽しめる

このアップデートではイベントで交流したアイドル同士の会話はもちろん、今まで(コミュ上では)会話をしたことないアイドル同士の会話も実装されたのである。しれっと実装されているが、これは歴史的なアップデートだろう。三峰結華P(もしかすると私だけかもしれないが……)にとっては「あの疑問」が解決されたのだから──。

三峰結華の「あだ名」についての進展

そもそも三峰結華と「あだ名」とは

あだ名一覧

あだ名一覧表

三峰結華といえば、事務所の他のアイドルに様々な「あだ名」をつけて呼んでいるのは、ご存じの方も多いだろう。

以上の画像は、三峰結華がアイドルに対しての呼び方一覧表(呼称表)である。アンティーカのメンバーを例に取ると、恋鐘は「こがたん」、摩美々は「まみみん」、咲耶は「さくやん」、霧子は「きりりん」など、独創的かつかわいらしいあだ名をつけている。プロデューサーに対しては「Pたん」や「P氏」といったような具合である。(もちろん「プロデューサー」呼びもしますよ、分別をつけられる子なんですよ!)

蛇足ではあるが、他のアイドルから結華に対する呼び方もまとめたのでおまけとして掲載する。

「あだ名」を使う理由

なぜ、三峰結華があだ名でアイドルを呼ぶのか。これについては様々な理由が考えられる(三峰結華の考えは三峰結華にしかわからないので正解とは絶対に言えないが)。私は「適度な距離感を持てる」からだと以下の理由から考える。

まず、シャニマス公式HPの三峰結華の紹介文に

初対面の人に対しても気後れせずに話しができる。

との記述がある。

初対面の人と距離を縮めるには、なによりコミュニケーションが大切である。三峰結華はコミュニケーションの一つとして「あだ名」を用いているのではないだろうか。

例えば、大学でグループワークがあったとする。仲の良い友人とは学籍番号順で別のグループになってしまい、たまたま前後の学籍番号である三峰結華という人間と同じグループになった。「お!三峰とは、初めまして……だよね?私は三峰結華、よろしくね!よろしければ、お名前をお聞かせいただけるかなー?」と声をかけられる。促されるままに名前を述べたら「自己紹介ありがとう!〇〇(あだ名)、よろしくね~!私のことは、三峰って呼んでくれていいからっ!」なんて、返してそうじゃないですか、三峰結華。初対面の人と距離感を縮めようとあだ名を付けちゃうんです。まあ完全に妄想なんですけどね。

兎にも角にも、三峰結華はあだ名を付けることで初手での相手との距離感を縮めているというわけである。

それから、仲良くなるに連れて三峰結華との仲が深まっていく。グループワークの進展とともに、「うわ!〇〇、お昼ごはん手作りなんだっ!すごいなー、三峰も料理頑張ってはいるんだけどねー」「〇〇おはよ~、昨日、ハンバーグ作ったんだけど、焼き加減が難しくてさー」「〇〇~!今度料理教えて!友達に振る舞って驚かせたいんだけどさ~」なんて他愛のない会話をする日々。週1回の実習が楽しみになるんですね。

普通の男子なら、美人でノリがよく、自由奔放で掴みどころのないサブカル系眼鏡女子とこんなこと会話をし続けたら、まあ好意を寄せてしまうだろう。仕方ない。わかる。まあ妄想なんですが。

そこそこ距離感は近くなるんですが、いつまで経っても三峰結華はあだ名で呼ぶ。下の名前では呼ばずに、あだ名で呼び続ける。彼女自身、「下の名前で呼ばれる/呼ぶ」のは特別な状況であったり、考えがあることが多いので(pSR【お願い、ただの少女がいい】を参照のこと)なにかアクションを起こしたりしない限りは、適度な距離感の現れとしてあだ名で呼び続ける。

あだ名=適度な距離感を保つためのもの

以上の総括として、最初は「距離を縮める」ものとして使っていたあだ名は、「距離を保つ」ものとして機能させている。

事務所のみんなに馴染み、仲良くなるために彼女は「あだ名」という手段を用いて距離を縮めている。しかし、彼女自身の聖域である「絶対に踏み込まれたくないコト」への防御としてあだ名を使って、相手との一定の距離感を保とうとしようとしているのではないだろうか。

「果穂ちゃん」

ここまで、あだ名を使って距離を縮めるという論を展開してきたが、一つ気になる点がある。

それが、小宮果穂に対する呼び方である。

果穂に対しては「果穂ちゃん」と名前にちゃんをつけて呼ぶのである。他の放課後クライマックスガールズのメンバーに対しては、明確なあだ名で呼ぶのであるが果穂に対しては「果穂ちゃん」なのである。

これについては、様々な理由が考えられるが、果穂を子供として認識している点が大きいと考える。

子供は無理くりコミュニケーションを取らずとも、向こうから距離をつめてくれるため、距離を縮める手段を用いる必要がない。また先述した「『絶対に踏み込まれたくなコト』への防御」をする必要がないと考えているのではないか。子供であれば、彼女自身は「踏み込まれない」「踏み込まれる前に手を打てる」と考えている気がする。これは果穂を軽んじているというわけではなく、単純に純粋な存在としての子供を認識しているがゆえに、距離を取る必要がないと考えているのだろう、と私自身は考える。

が、「果穂ちゃん」呼びに対する見解は中々資料が少ないので、有識者の方の意見を是非伺いたいところである。

あのアイドルに付けたあだ名が判明

このように様々なアイドルに対してあだ名を付け、あだ名に対して強い思いがありそうな三峰結華であるが、今回のアップデートで2人に対するあだ名が新たに判明した。先程の呼称表のグレー地で書き込まれているのが新規に判明したあだ名である。

大崎甘奈

まず一人目が大崎甘奈である。甘奈に対するあだ名は「なーちゃん」。ここは先にあだ名を付けていた甜花にならった形での呼び方である。甘奈をなーちゃんと呼ぶのは甜花だけという通説が崩された格好になる。甜花が「なーちゃんって呼んでいいのは、甜花……だけ……」って言いそうな気もするが、そこは寛大な甜花さんであった。

黛冬優子

そして2人目、黛冬優子である。

とうとう来たかと震えた。これまで三峰結華とストレイライトのメンバーはあさひと愛依こそ絡みはあったものの、冬優子とは無かったのである。サブカル好き、二面性がある、名前呼びについてのこだわりなどといった共通点をもつ彼女たちであるが、これまで接点は殆どなかった。

中でも名前呼びについて、冬優子は自分自身を「ふゆ」と呼ぶことを要求している。

 

ふゆは、黛冬優子って言います

『ふゆ』って呼んでください 

 

もう、冬優子じゃなくて

『ふゆ』って呼んでくださいって言ってるのに

 

もう、冬優子じゃなくて『ふゆ』ですよ♪

このように、序盤の冬優子は「ふゆ」呼びに執着する。これに関しては1本分記事が書けてしまうので割愛するが、とにかく冬優子は「ふゆ」とよばれたいのである。

さて、冬優子は本性を知っているPやストレイライトのメンバーからは「冬優子」呼びをされているが、他のアイドルは冬優子の本性について知るものは少ない。したがって、冬優子から「ふゆ」って呼んでくださいねと言われれば、素直に呼ぶアイドルも多いだろう。(実際には冬優子呼びとふゆ呼びは同じくらいの割合らしいです)

我らが三峰結華は冬優子を「ふゆ」と呼ぶのか、それとも「冬優子」なのか?答えは想像以上であった。まずは二人の会話を見ていただきたい。

 

冬優子

「今日はふゆが応援する番だよ!

 ね、ゆいにゃん

 世界で一番可愛いよー!」

 

結華

「わーいありがとふゆゆーっ

 ふゆゆのエールで

 三峰、今日も頑張れそうです! 」

 

……?

ふゆゆ」!?

 

まさかのあだ名を新たに付けたのである。あだ名呼びを希求する相手に新たなあだ名を付けた三峰結華さん、なかなかである。

また一方で、冬優子も結華に対してあだ名を付けていた。

ゆいにゃん」!!

にゃん…!?かわいいあだ名をもらっている。

猫好きな三峰結華にぴったりな組み合わせである。

微笑ましい会話は一旦おいておくことにして、結華が冬優子に対してあだ名を付けたという点、そして冬優子が結華にあだ名という付けたという点が、三峰結華学会あだ名学域にとってはかなりの衝撃なのである。その理由として二人のもうひとつの会話を見ていただきたい。

 

結華

「(同族のにおい……

 するっちゃするんだけど……)」

 

冬優子

「(触れていいやら

 悪いやら……)」

 

あ~~~~!!バレてます!!気づきますよね、そりゃあ。 

ここで、「同族」について指しているモノは2つ考えられる。

サブカル趣味

これに関してはおそらくお互いになんとなくバレる要素はある。ネットスラング的やゲーム用語を交えた喋り方をする結華(例:千雪さんに対して「~件について」との発言など)、パステルメルヘンなフェアリー系ファッションを好む冬優子。確実にお互いの好きなジャンルにいるオタクだろう。同族は分かるじゃないですかなんとなく、私達プロデューサーも含めて。

②二面性の保持

サブカル趣味を隠している点についての延長として、何かを隠している、裏表があるなどと言った点でも「同族」と言及している可能性がある。冬優子のセリフからも、この点に関して触れるか触れないかを迷うあたりがやはり、自分の持つ隠したいものへの共通項を認識しているであろうと考えれる。

この二点のどちらかであるとは考えられるが、明確には分かりかねる。おそらく二点とも認識しているようには考えられるが……。

ともかく、以上からどちらの点であっても何らかの「距離」を取るべき相手という認識はお互いにあることは伺える。

ここから結華は冬優子に対してあだ名を積極的につけようとしたのではないだろうか。距離を取るべき相手であり、かつ距離を取られたいだろう相手に対して「あだ名」というコミュニケーションを用いて、関係を適正化した、と考える。

そしてそこから考えられるのは以下の三峰結華的心配りである。ここから先は完全に妄想である。

名前で呼ばれるのを嫌がる冬優子を見たり、「距離」の適正化を図る必要があるだろうと考えたりした結華はあだ名をつけて呼ぼうとする。

しかし、冬優子が結華からあだ名で一方的に呼ばれるというのは、以前からの『「冬優子が名前で呼ばれたくない」という主張のために結華にあだ名で呼ばせているというイメージが、他のアイドルやPについて好ましくない』と考える気がする。

つまり、あだ名で呼ぶことが冬優子自身の名誉を傷つけてしまう可能性があるというわけである。たとえ冬優子がそれを求めていたとしても。そこで結華は考えた。

結華自身をあだ名で呼ばせれば、対等な関係になるのではないか。結華自らのあだ名を冬優子につけさせることで結華と冬優子を対等にあだ名で呼び合う関係にした。こうすることで、冬優子に対する不利益を上手くかわしたのである。

大方、こんな感じのやりとりがあったかもしれない。

 

「あだ名」というコミュニケーションから距離感を保つ、三峰結華と黛冬優子の関係性に今後も注目していきたい。現状では供給が少なすぎて、結華と冬優子の間柄を理解するには足りないので……。

 

総括

「あだ名」から考える三峰結華についての総括である。

三峰結華は「あだ名」を駆使することで相手との絶妙な距離感を保っている。相手に踏み込みすぎず、自分も踏み込まれない立ち位置を「あだ名」から構築しているのだろう。

彼女にとって、下の名前を呼ぶ行為は【お願い、ただの少女がいい】や【NOT≠EQUAL】でも描かれている通り、やはり特別なものである。

今後登場するコミュで「あだ名」についての言及があることに期待したい。